コンサルタントがコーチングを使う
コンサルタントとコーチングは、全く異なったものです。
コンサルタントは、特定の分野に関して、最先端の知識を持っており、顧客の現状や要望を熟知した上で、その知識を最適の形で適用できるように提案する人です。
経営コンサルタント、ITコンサルタント、結婚コンサルタントなど、ありとあらゆることに関して、コンサルタントと名乗る人がいます。
これに対して、コーチは、当事者があることに関して、いったいどうしたいと思っているのか、今後の方針の軸の部分を徹底して明確にする人です。明確になったあと、それを実際に実行するまで、サポートします。しかも、最初の目標が達成されるまでを継続的にサポートします。知識を与えるということは、ほとんどしません。(もし、特定の分野に関する情報をもっていれば、情報という形で提供することはあります)
このように、全く違ったように見える、コーチングの技術を、どうしてコンサルタントが使うというのでしょうか?
実は、数年前から、コンサルタントの国家試験である、中小企業診断士の試験に助言理論として、コーチングが採用されています。コンサルタントは、コーチングができて当然ということです。
ある著名なコンサルタントがこんなことを言っていました。
コンサルタントになりたての頃のわたしは、顧客が望む全ての答えをわたしが用意しなければならないと思っていました。そのために一生懸命勉強し努力しましたが、うまくいきません。あるときから、自分が全ての答えを用意するのではなく、顧客と一緒に考えていこう・・・というスタンスに改めました。すると、顧客に喜ばれた上、自分も楽になり、しかも、仕事がたくさんくるようになったのです。
コンサルタントをやっていて、コーチの資格ももつ人がたくさん出てきています。彼らに、どうしてコーチングを学んだのかを聞くと、次のような答えが返ってきました。
わたしたちの仕事は、顧客の仕事がうまくいくように、システムや仕組みを構築したり、アドバイスしたりすることです。これをするためには、まず、顧客が何をしたいのか、どうしたいのか、どうなりたいのか、を明確に引き出す必要があります。現状についても、詳細な部分まで引き出す必要があります。そうしないと、全く的外れの提案をしてしまい、だめなコンサルタントという烙印を押されてしまうからです。この引き出すという部分で、コーチングはなくてはならない技術なのです。
医者や教育者の世界と同様に、コンサルタントも、上位下達の方式では、うまくいかないようです。
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